ゲームを毎日楽しむ趣味を持っている人にとっては、ゲーミングPCは必須のアイテムです。ハイスペックPCであれば、レスポンスのよい快適にゲームを楽しむことができるでしょう。
しかし、PCにそれだけのお金を投資することにも限りがあるはず。問題なく楽しむためには、どの程度の値段のPCを購入すればいいのでしょうか?
今回の記事では、お手頃価格で購入できるゲーミングPCをご紹介していきます。
ゲーミングPCの相場はどれくらい?

仕事を終えて帰宅してからゲームを楽しむ。そんなささやかな楽しみを持っている人にとっては、ゲーミングPCは欠かすことはできないもの。でも、ゲーミングPCの相場感とはどんな感じなのでしょうか?
およそ15〜20万円ほどが相場
ゲーミングPCを取り扱っている各メーカーのサイトを見てみると、人気の高いモデルは10万円台~25万円台とかなり幅があります。確かにスペックの高いPCを購入できればいいのですが、かなり負担が大きくなってくるので、引いてしまうかも。
ただ一般的に平均的なコスト感を考えると、15万円台~18万円台が相場的なレベルと言っていいかもしれません。
この価格帯にあるモデルはゲームをするための性能をしっかりと備えているので、高いレスポンスを求めるには十分。ただし、モデルの仕様をキチンと把握しておく必要があることを忘れてはなりません。
パーツや半導体の状況によって価格は上下する
また、PCはパーツや半導体の状況によって価格が高くなったり安くなることも覚えておきましょう。近年では半導体の不足が慢性化しており、PC全体が価格高騰の傾向にあります。
しかも、テレワークも浸透していることから、PCパーツの価格も高止まり状態にあるため、自らPCを組む人にとっては、タイミングが悪いのかもしれません。
ノートPCの方が相場より20〜30%高め
数年前のゲーミングPCの状況を見ると、ノートPCはデスクトップPCより性能が劣っていました。しかも価格もノートPCの方が高めでした。スペック的にはデスクトップと遜色ないものになってきてはいるものの、依然として価格は20〜30%程度高いのが現状。
ゲーミングノートPCのメリットはなんと言っても省スペースですが、デスクトップPCと比べてコスパが若干悪いとことも視野に入れておくべきでしょう。
10万円前後のゲーミングPC性能目安

できるだけPCの購入費用を抑えたい人は、10万円前後の機器を購入することがいいでしょう。では、スペック的にはどのようなポイントをチェックしておくべきでしょうか?
ここでは、CPU・GPU・メモリ・ストレージのスペックについて考えてみましょう。
CPU
CPUはゲームでプレイする上で重要な部分。最近ではゲーム画面をYoutubeやTwitchなどで配信するニーズも増えており、エンコード処理をPCで行う必要があります。
この処理をするためにはCPUに一定の能力を要するのですが、高画質で配信する場合は性能の高いCPUが必要なのです。
特に以下のようなCPUを搭載しているゲーミングPCを選ぶことがいいでしょう。
Intel Core i5-11400
Intel Core i5-11400は、Rocket Lake世代のCPUと言われており、Core i5-10400の後継モデルと位置付けられています。
プロセスは14nmで、CPUコアはこれまでのCPUから一新されており、Cypress Coveとなっています。これまでのモデルからIPC約20%程度向上しており、Core i5-10400より定格クロックが10%低く2.6GHzとなっているのです。
AMD Ryzen 5 3600
AMD Ryzen 5 3600は前モデルのRyzen 5 2600と比べてプロセスが12nmから7nmに縮小し、パフォーマンスも向上しています。
定格クロックで6%、最大クロック8%まで向上しているのですが、アーキテクチャが変更しているために、スペック以上のパフォーマンスを引き出しているのです。特にL3キャッシュが16MBから32MBになっており、快適なゲーミングを楽しむことができるようになっています。
配信を行いたい場合はInte Core i7-11700、Ryzen 7 5800Xを目安に
ゲーム配信する場合のCPUは、Inte Core i7-11700やRyzen 7 5800Xを目安にするといいでしょう。
現在のCPUは、Intel・AMDの2種類になっていますが、数値が大きくなるほど性能が高くなっていきす。Intelであれば、Core i5よりCore i7の方が性能も高く、世代を示す末尾も数字が大きいとそれだけ世代も新しく性能も高いことを覚えておいてください。
現在に主流CPUのモデルで配信PCの候補になるのは、Intel Core i7 11700やAMDのRyzen7 5800Xです。
GPU
GPU(Graphics Processing Unit)は、ゲーム画面の描く装置。3D表示まで実現できる高性能グラフィックボード。
VRAM(ビデオメモリ)とも呼ばれているGPUは、画面に描画するデータを一時的に記憶できる容量が大きければ、それだけ一度に処理できるデータ量が増えるために、プレイ時の描画がスムーズなのです。
GPUメーカーは、NVIDIAとAMDがありますが、NVIDIAではGeForce RTX 30XXシリーズを始め、GeForce GTX 20XXシリーズ、GeForce GTX 16XXシリーズが展開されており、一方のAMDは、Radeon RX 6XXXシリーズで知られています。
NVIDIA GTX 1650
価格重視のGPUの1つとしては、GTX 1650が挙げられます。GTX 1050の後継モデルで性能面では上位モデルのGTX 1050Tiを超えるパフォーマンスを発揮しているのです。
性能的にはGTX 1050の50%もアップしており、コスパも高いGPUと言っていいでしょう。
NVIDIA GTX 1660
Geforce GTX 1660は、価格面・性能面でGTX 1060 6GBの後継モデルという位置付けになっています。
価格は20%ほど安価になっており、性能面では15%向上していますが、TuringアーキテクチャのRT・Tensorコアを廃した点で上位モデルのGTX 1660 Tiに近いGPUかもしれません。
メモリ
メモリはよりリアルなゲーミングをしたいと思っている人にとっては重要なパーツ。レスポンスが悪い場合はメモリ増設する必要がある部分でもあります。特に高いリアル感とロード時間を要しない環境でゲームをしたい人はメモリスペックもこだわりたいところ。
RAM増設によりレスポンスの向上が期待でき、ロード時間やフレームレートも大幅に向上されるのです。ゲーミングPCに必要なメモリ容量は、ゲームの種類・他アプリの使用頻度によっても変わってきます。
16GB
メモリの選択肢の多くが16GBとなってくるでしょう。
ゲーミングPCでもノート型・タワー型でも同じことで、2年度程前が8GBが6割、16GBが3割強という構成だったのですが、今では16GB搭載PCが台数が逆転しているのです。現在では、16GBが7割になっていることからも、主流と言ってもいいでしょう。
配信するなら32GBを目安に
これが配信することを目的とするなら事情が変わってきます。メモリの推奨スペックとしては16GB以上が求められることが多いのですが、32GBを搭載するモデルにこだわりたいところでしょう。
近年では32GBの大容量メモリ搭載のゲーミングPCが増えてきていることからも。選択肢に入れておくべきかもしれません。
ストレージ
ゲーミングPCの記憶媒体としてメモリーとストレージがPC内に搭載されていますが、メモリはPC内で処理される情報が一時的に記憶されるものです。
そのためにPC電源を切ると消去されてしまうのですが、ストレージはデータが長期に保存されており、電源を切ってもデータが消去されることはありません。
但し、ゲーム・ソフト・データファイルやOSもストレージに保存されているのですが、あらゆるゲーム保存できるというものでもないことを認識しておきましょう。
SSD512GB
現在のストレージの主流は、SSD NVMe対応シングルストレージ。複数タイトルを保存する場合は、容量が必要となり、全データをSSDに保存したいのであれば512GBが最低容量と思った方がいいでしょう。
ゲームの録画を保存したい方は1TBを目安に
尚、ゲームの録画を保存したい方は1TBを目安にすべきでしょう。動画(4K60fpsO)でおよそ約15時間程度保存することができ、この他にも大容量ゲームソフト(50~90GB/本)で約10数本保存することが可能です。
10万円前後のゲーミングPCの選び方

ゲーミングPCを購入するにしても、できるだけコストを抑えてそれなりのスペックを持つPCを選びたいものです。では10万円前後のゲーミングPCの選んでいくためには、どのような点を意識して考えていくべきでしょうか?
具体的には、以下の3点をチェックしておく必要があります。
- ゲームの必要スペック&推奨スペックを把握する
- 価格だけで判断しすぎない
- ゲーミングノートPCよりデスクトップの方を選ぶ
ゲームの必要スペック&推奨スペックを把握する
1点目はゲームの必要スペックと推奨スペックを把握しておくこと。
安価な価格で快適にプレイできるゲーミングPCは豊富にあります。リーズナブルな価格のPCでもコストを抑えた高性能パーツで設定・解像度を調整していくことで、快適にオンラインゲームでプレイすることも不可能ではありません。
しかし、重要なことはゲームを行う時に必要最低限のスペックだけでなく、ストレスなく快適にゲームができるための推奨スペックも確認しておきましょう。
必要スペック:ゲームをするための最低限のスペック
最低限のスペックとしては、CPUはCore i5以上。Core i3でもプレイすることは可能ですが、性能的にはギリギリ。メモリは8GB以上を要求されてきますが、16GBであれば確実です。
推奨スペック:ゲームを楽しむためのスペック
ゲームを楽しむための推奨スペックを把握するためには、ゲームメーカーの公式サイトで推奨動作環境をチェック、CPU・GPUのスペックを確認して、余裕のある動作環境を確保することが重要。
また、録画やライブ配信する際に解像度を落とさずに動作できるスペックも確認しておくといいでしょう。
特にグラフィック品質を高画質にしたい場合や1080p/60fps条件下での録画・ライブ配信を考えている人は、CPU:Core i7-11700K、GPU:RTX3080Ti、メモリ:32GBレベルのスペックが必要になってきます。
価格だけで判断しすぎない
PC本体の価格が安ければそれだけ手が届きやすくなりますが、価格だけで機種を決めてしまうと、後悔してしまうこともあるので、スペックはしっかりと確認しておかなければなりません。
性能が追いつかなかったら意味がない
スペックの判断を見誤ると、プレイ中の動作がスムーズでなく、ストレスを感じてしまうことになります。快適にゲームを楽しめなかったり、最悪動作しなかったりするので、適切なスペックを選ぶ必要があります。
安さを求めて中古品を買うのは避けた方が良い(パーツが古い、寿命が短い)
また、価格重視にこだわり過ぎるために中古PCを購入することは避けるべき。パーツが経年劣化で故障しやすく寿命も短いためです。
ゲーミングノートPCよりデスクトップの方を選ぶ
ゲーミングPCには大きくデスクトップとノートの2種類があります。どちらを選ぶべきか迷っている人も少なくありませんが、ゲーミングを楽しむならデスクトップがおすすめ。
ゲーミングPCを購入する人の大半がデスクトップPCを選択しており、ノートPCは少数派と言っても過言ではありません。何故ならデスクトップPCの方がさまざまな点でメリットがあるからです。
同じ性能ならデスクトップの方が安い
一般的にノートPCはデスクトップよりコスパが悪いと言われていますが、実態はどうなのでしょうか?
GPUの性能を見てみると、デスクトップでは人気の高いパーツ構成としては、「GeForce GTX1060 + Core i7 CPU + メモリ8GB」が挙げられるでしょう。価格しておおよそ120,000円程度。
これを同程度のスペックを持つGTX1060搭載ゲーミングノートPCでは価格が約150,000円前後となっているのです。
このことからもデスクトップPCのコスパが高いことが分かります。
10万円前後のゲーミングPCでできる有名ゲーム

では、ここから10万円前後のゲーミングPCでできる有名ゲームをご紹介していきましょう。
どのようなゲームがあるのでしょうか?
Apex
Apexはシーズン13でランク制度が大きく変わりました。PS4・PS5ではなくPCでスムーズが映像でゲームを楽しみたいというゲーマーの人たちも増えてきています。そのために、しっかりとしたスペックのゲーミングPCを選ぶ必要があるでしょう。
特にApex Legendsにおいては、きちんとフレームレートが出せないと、勝敗も大きく左右されてしまいます。
Apex推奨スペック
- CPU: Intel i5 3570T〜
- GPU: Nvidia GeForce GTX 970〜
- メモリ:8GB〜
- ストレージ:22GB以上の空き
フォートナイト
FPSゲームとして定評のあるフォートナイトをストレスなく楽しむためには、必要スペックにマッチしたゲーミングPCを選択する必要があります。
フォートナイトを動作させるためには、CPU:Core i3 3.3GHz以上、メモリ:4GB以上、GPU:Intel HD 4000/Intel Iris Pro 5200以上の機器を選ぶようにしてください。
フォートナイト推奨スペック
- CPU: Core i5〜
- GPU: GTX 960 または Radeon R9 280〜
- メモリ:8GB〜
- ストレージ:20GB以上の空き
マインクラフト
マインクラフトは比較的安価なゲーミングPCでも快適にゲームを楽しむことができます。具体的には、60fpsでプレイができて、影MODを入れてレスポンスに問題がなく快適にプレイが可能。
但し、安価モデルではRTX機能を使えないので、注意が必要です。
マインクラフト推奨スペック(影MOD)
- CPU: Core i5 9400(Ryzen 5 2600)〜
- GPU: GTX RTX2060〜
- メモリ:16GB~
- ストレージ:250GB以上の空き
10万円前後で選ぶおすすめゲーミングPC5選

では、ここで10万円前後のおすすめゲーミングPCをご紹介していきましょう。
Magnate MH【デスクトップ/109,980円】
スペック
OS | Windows 11 Home |
CPU | Core i5-12400 |
GPU | GeForce GTX 1650 |
メモリ | 16GB |
ストレージ | 500GB NVMe SSD |
価格を抑えつつ、性能も申し分ない
Magnate MHは、CPUにミドルクラスの第12世代Core i5に加えて、エントリーモデルで多く見られるGeForce GTX 1650を搭載したモデル。
CPU性能が高いだけでなく、メモリ16GB・ストレージ500GBを搭載しており、フォートナイトなどのゲームでもスムーズな展開が楽しめるようになっています。
Lightning AH5【デスクトップ/103,280円】
スペック
OS | Windows 11 Home |
CPU | AMD Ryzen 5 4500 |
GPU | GeForce GTX 1650 (GDDR6版) |
メモリ | 16GB |
拡張性に優れており、ライトなゲームユーザーにオススメなPC
Lightning AH5は、ドスパラのモデルですが、比較的に世代の古いCPU・GPUで構成されてるために安価な価格となっています。
とは言え、CPUのRyzen 5 4500は一定のゲーム性能を維持しており、フルHD程度であれば問題なく楽しめるゲーミングPCと言っていいでしょう。
PC-TECHゲーミングパソコン【デスクトップ/119,980円】
スペック
CPU | Core i5-12400 |
GPU | GeForce GTX 1650 |
メモリ | DDR4-16GB |
SSD | 500GB |
少し高いが、CPUがCore i5-12400と高性能
PC-TECHゲーミングパソコンのCPUはIntel第12世代のCore i5-12400が搭載されており、CPU改良によって高いパフォーマンスを実現。Ryzen 5 5600Xと比べても3%程スペックが高くなっているのです。
GALLERIA RL5C-G50【ノートパソコン/115,980円】
スペック
CPU | Core i5-11400H |
GPU | GeForce GTX 1650 |
メモリ | DDR4-3200 16GB |
SSD | 512GB NVMe対応 |
HDD | 非搭載 |
液晶 | 15.6インチ 120Hz |
ノートパソコンで、価格も性能も申し分ない
GALLERIA RL5C-G50は11万円台でゲーミングノートPCの中では、コスパが高いモデル。CPUはCore i5 11400H、GPUはGeForce GTX 1650を搭載しています。
これまでのCore i5-10300Hからスペックアップしており、Core i7-10750H以上の処理能力を有しているのです。GPUもTuring世代のエントリークラスGTX 1650となっており、設定調整でじっくりをゲームが楽しめます。
Lenovo Legion 560【ノートパソコン/128,643円】
スペック
CPU | Ryzen 7 5800H |
GPU | GTX 1650 |
メモリ | 16GB |
SSD | 512GB |
GALLERIA RL5C-G50と同様、ノートパソコンで、価格も性能も申し分ない
Lenovo Legion 560は約13万円で購入できるPCです。Apexやフォートナイト・マイクラがストレスなくプレイできる性能を持っています。
CPUがAMD仕様
Legion 560のCPUはAMDのRyzen 5000 Hシリーズ モバイルプロセッサーを搭載しており、優れたゲーム性能を誇っています。

まとめ
これまで10万円前後で購入できるおすすめのゲーミングPCについて解説してきました。
冒頭で触れたようにゲーミングPCの相場感は15〜20万円ですが、APEXやフォートナイトを本格的にプレイするようなことを想定すると、できれば以下の記事で紹介しているような本格的なデスクトップ型ゲーミングPCがほしいところです。
ゲーミングPC おすすめ(準備中)
また、「30〜50万円出すのは厳しいけど、20万円なら!」というあなたは、以下の記事をぜひ参考にしてみてください。