最近では、ゲーミングPCの値上がりやグラボの価格高騰が続いています。ゲーミングPCの価格が高騰している中で、買うべきタイミングが分からない方も多いのではないでしょうか。
本記事では、価格が高騰中のゲーミングPCをなるべく安く購入する方法や、今狙うべきグラフィックボードをご紹介します。
加えて、今狙うべきグラボを搭載したゲーミングPCも一緒にご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
ゲーミングPCの値上がりはいつまで続く?

ここではゲーミングPCやグラフィックボードの値上がりはいつまで続くのか、それぞれの背景や特徴を解説します。
ゲーミングPCが値上がりしている背景
円安の影響
ゲーミングPCが値上がりしている背景の1つ目の理由は、円安の影響です。
円安を簡潔に解説すると、海外の物を国内に輸入する際、今までよりも高い費用を支払わなければいけないことです。たとえば、今まで100円で購入していた物が、200円で購入しなければならないというイメージになります。
現時点(2022年7月)では、138円とドル高水準であるため、ゲーミングPCは為替相場の影響を受けやすい商品の一つです。
ゲーミングPCの構成要素であるPCパーツは、海外製が大半であるため、価格が高騰してしまいやすいです。ここ数ヶ月のゲーミングPCの価格を調べると、価格の上昇幅が高くなっていることが分かります。
マイニング需要の上昇
ゲーミングPCが値上がりしている2つ目の理由は、仮想通貨のマイニング需要の上昇です。
仮想通貨マイニングを簡潔に解説すると、手持ちのパソコンの計算能力を貸し出すことで、報酬として仮想通貨を貰う仕組みのことです。
仮想通貨には多くの種類がありますが、ここでは例としてビットコインでご説明します。ビットコインに代表される仮想通貨の取引や新規発行には、大きな計算処理能力が必要です。
計算に協力して、一番早く問題を解いたユーザーに仮想通貨で成功報酬を支払うことを「マイニング」と言います。そして、マイニングに適している演算パーツはゲーミングPCに使われるグラフィックボードがGPUとなるため、ゲーミングPCの価格高騰に繋がっています。
コロナ禍による半導体生産の滞り
ゲーミングPCが値上がりしている3つ目の理由は、コロナ禍で半導体の生産が滞っており、グラフィックボードの供給が追いつけず、グラフィックボードの高騰が続いているからです。
2020年秋以降、半導体不足は世界的な課題となっており、業種・業態を問わず生産計画通りに半導体製造を行えない事態が発生しています。特に、グラフィックボードは在庫があっても価格が跳ね上がる傾向があります。
そのため、グラフィックボードを安価で購入するのはなかなか困難なのも事実です。たとえば、ゲーマーに人気の高いRTX 3070は、発売時の価格が82,485円だったものが、2021年2月23日時点で118,572円と40%以上も値上がりしています。
グラフィックボードの供給が元々安定しておらず、新型コロナによって半導体の生産を抑えたことによる世界的な半導体不足が、グラフィックボードの供給が不足している原因です。
グラボの高騰はいつまで続くのか?
グラフィックボードの価格高騰はいつまで続くのでしょうか。
結論から申し上げると、現状の見通しは立っていません。さらに仮想通貨バブルや、コロナの波が来るとさらに価格が上がることが考えられます。
加えて、グラフィックボードを購入したくても、在庫がなくて購入できない状態が続いていることも事実です。
特に、GeForce RTX 3080、GeForce RTX 3060 Ti、Radeon RX 6900 XT、Radeon RX 6800 XTなどが入手困難なため、在庫を見つけ次第購入しても良いでしょう。
ゲーミングPCが値上がりしている中で買うべきタイミング

結論から申し上げると、購入したいタイミングでゲーミングPCの購入をおすすめします。
理由としては、グラフィックボードの価格も安定しておらず、安くなる見通しが分からないからです。しかし、コスパの安いグラフィックボードもありますので、次の章にて今狙うべきグラフィックボードをご紹介します。
今狙うべきグラボを紹介

GTX1660Ti
1つ目の今狙うべきグラフィックボードは、「GTX1660Ti」です。
価格は37,000円ほどで購入でき、RTX3050と同じくらいの価格なのにも関わらず、スペックを比較するとGTX1660Tiの方が高い傾向にあります。
低価格で購入できることに加えて、十分通用するグラフィックボードを搭載しているため、非常に魅力的なGPUです。
しかし、GTX1660Tiは型落ちモデルなため、製造しているメーカーが少ないです。そのため、貴重性の高いグラフィックボードであり、低価格で購入したい方や、高性能のグラフィックボードにしたい方はGTX1660Tiの購入を推奨します。
RTX3060
2つ目の今狙うべきグラフィックボードは、「RTX3060」です。
RTX3060は58,000円程度で購入でき、グラフィックボードが高騰してからフルHDゲーミングの定番GPUとなっています。
RTX 3060は、RTX 2060より安い価格で販売されており、RTX 2060 SUPERより高スペックのGPUを搭載しています。スペックはミドルレンジであり、基本的にはどのゲームも144fpsでプレイ可能です。
なお、GPUメモリ容量が12GBと大容量となるため、高解像度でも処理能力が早いことが特徴です。次世代のミドルクラス級を支えるグラフィックボードになることは間違いありません。
RTX 3060搭載しているゲーミングPCは比較的抑えられた価格となり、人気の価格帯として高い評価と支持を得ています。フルHD環境でのゲームプレイを考えている方や、人気ゲームを144fpsあたりでプレイしたい方はRTX3060を選びましょう。
RTX3070Ti
3つ目の今狙うべきグラフィックボードは、「RTX3070Ti」です。
RTX3070Tiは、83,000円程度で購入ができます。RTX 3070とRTX 3080の隙間を埋めることを目的とし、RTX 3070 TiはRTX 3070の強化された性能を搭載しているグラフィックボードです。
RTX 3070 Tiを作り出すために、旧型のRTX 3070で搭載されているGA104のフルスペックを採用し、RTX 3080の高性能なメモリを融合しているモデルと言えます。また、4Kゲームに対応可能なスペックが搭載されているため、人気ゲームを高フレームレートでプレイ可能なGPUです。
しかし、RTX 3070 Tiの平均消費電力は約298Wとなっており、RTX 3070よりも約35%も上昇しているため、ゲームプレイ時(高負荷時)の消費電力が大きいです。
消費電力が高くなるということは、電源ユニットなどにコストをかけなければいけません。そのため、電源ユニットに余裕がある方や、高フレームレートでゲームを楽しくプレイしたい方はRTX 3070 Tiの購入を推奨します。
なお、次の章では狙うべきグラボを搭載したゲーミングPCをご紹介します。
狙うべきグラボを搭載したゲーミングPCを紹介

G-GEAR Powered by Crucial GC5A-B211T/CP1
1つ目の狙うべきグラボを搭載したゲーミングPCは、「G-GEAR Powered by Crucial GC5A-B211T/CP1」です。
グラフィックボードはGTX1660Ti搭載しており、価格は150,000円程度で購入できます。搭載可能な最大RAMは128GBと容量も多く、普通のデスクトップと比較してG-GEAR Powered by Crucial GC5A-B211T/CP1の容量は非常に大きいデスクトップです。
ビデオメモリーは6GBであり、平均的なデスクトップPCと比較してほぼ同じです。高い解像度の画像や映像を素早く処理したい場合でも問題ありません。普通に使用する分には、まったく違和感を感じずにゲームをプレイ可能です。
なお、負荷の掛かる作業でも快適にできる機能を搭載しているため、同時に複数のアプリを起動したい方や、快適に作業を行いたい方におすすめとなっています。

GALLERIA XA7C-R36
2つ目の狙うべきグラボを搭載したゲーミングPCは、「GALLERIA XA7C-R36」です。
価格は200,000円前後で購入でき、グラフィックボードはRTX3060搭載しています。
ミドルクラスのGPUを搭載しており、初心者から中級ゲーマーの方がストレスなく快適に画質やグラフィックを楽しめるGPUです。そのため、フルHD環境でのゲームプレイを考えている方に、最もおすすめできるグラフィックボードです。
一般的には、どのゲームも144fpsでプレイ可能ですが、Apex Legendsのようなゲームでは少し設定を下げた方が安定します。
また、スペックも高く、ゲーム実況やゲーム開発、動画編集、画像編集、Webデザインなど、クリエイター作業も行えるコスパが高いゲーミングPCです。ゲーム実況、動画編集を行いたい方や、ある程度高スペックかつ低コストを兼ね備えたい方は、GALLERIA XA7C-R36を選びましょう。
ZEFT G27KL
3つ目の狙うべきグラボを搭載したゲーミングPCは、「ZEFT G27KL 」です。
グラフィックボードはRTX3070Ti搭載しているにもかかわらず、価格は270,000円程度で購入できます。CPUはCore i7-12700Fを搭載しているため、動作も比較的早く、快適にゲームを楽しめます。
RTX3070Ti搭載モデルは、重量級ゲームや高解像度にも対応する高性能モデルのグラフィックボードです。
さらに、ゲーミングPCの中では価格が抑えられているというメリットがあることに加えて、高フレームレートを出したい方にもおすすめになります。RTX 3070 Tiを搭載しているため、FPSゲームを144FPS 、240FPSで快適に動作させたい方や、最新重量級ゲームを快適に楽しみたい方に購入を推奨するハイスペックゲーミングPCです。

値上がり中のゲーミングPCをできるだけ安く買う方法

ここでは、値上がり中のゲーミングPCをできるだけ安く買う方法を解説していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
ショップを常時チェックする
1つ目の値上がり中のゲーミングPCをできるだけ安く買う方法は、「ショップを常時チェックする」ことです。
現在、円安によるインフレが発生しており、価格の高騰がいつまで続くのか分かりません。Amazonや楽天はセールを行う時期があるため、ECサイトやECモールを随時チェックし、価格が下がるタイミングを狙って購入しましょう。
相場より安いメーカーから買う
2つ目の値上がり中のゲーミングPCをできるだけ安く買う方法は、「相場より安いメーカーから買う」ことです。BTOメーカーのゲーミングPCではなく、一般消費者向けのゲーミングPCの購入です。
たとえば、ドスパラなら「GALLERIA」や「GAMEMASTER」のゲーミングPCではなく、「Lightning」や「Monarch」や「Magnate」といった価格が比較的安いモデルが販売されています。
しかし、GALLERIAは他のメーカーのゲーミングPCと機能が同じでも、比較的安い場合が多いため、先述の通り常時ECサイトをチェックするのがおすすめです。
なお、下記の記事では「ドスパラ(ガレリア)のおすすめゲーミングPC」と「ゲーミングPC のおすすめメーカー」を詳しく解説しているので、できる限り安くゲーミングPCを手に入れたい方はぜひ参考にしてください。
ドスパラのおすすめゲーミングPC7選【選び方や必要スペックも解説】
なお、下記の記事にも、網羅的に価格の安いゲーミングPCを紹介しておりますので本記事と併せて、ご覧ください。
【ゲーミングPC格安モデルの選び方】10万円前後で買えるおすすめモデル5選も紹介
記事のポイントのまとめ
本記事では、狙うべきグラフィックボードを搭載したゲーミングPCの紹介や、値上がり中のゲーミングPCをできるだけ安く購入する方法を解説しました。
結論として、欲しいと思ったタイミングでのゲーミングPC購入を推奨します。
先ほども解説しましたが、ゲーミングPCの価格高騰がいつまで続くのか分からないため、ご自身の予算や用途に合わせて最適なゲーミングPCを選びましょう。